私が高校生時代の話です。 自転車で友人と図書館に行って期末テスト前の勉強を一緒にしよう。と。図書館には自由に自転車を留められる駐輪所があり、そのまま図書館で勉強した後に、自転車を駐輪所に置いたまま、徒歩で近くのファーストフードに行って休憩しよう。というのが本当の目的でした。 基本、図書館の駐輪所なので盗難に関しては、鍵さえかけていれば大丈夫だよね。と楽天的な考えで図書館の近くを友達とぶらぶらするのに無料駐輪所に自転車を置いておくことに。 乗っていた自転車は前輪と後輪を2箇所鍵をかけられるようなタイプの自転車です。 前輪の鍵は鍵穴にタテに差し込んで鍵をかけ前輪を回らないようにする鍵で、後輪は横に差し込んで輪っか状にぐるりと回してして後輪の回転を遮る鍵でした。 2箇所も鍵をかけているので鍵を壊すのには時間がかかるし、一見すると前輪しか鍵は無いように見えるので。 盗まれないという自信がありました。 で、図書館に友人と自転車で行って駐輪場に友人と私の自転車を横並びで鍵をかけて止め、前輪、後輪をしっかり鍵をかけました。 そこから図書館で少しだけ期末テストの勉強をして、ちょっと休憩と抜け出して、友人とファーストフードでおしゃべりをしていたら、あっという間に日が暮れて、もう帰らなければならない時間。あまり遅く帰宅すると両親に怒られてしまうので。 で、自転車で帰宅しようと、駐輪場に行ってみると、自転車の前輪の鍵が穴がふさがれていたんです。なにか分かりませんがゴムのような異物が入っているし、後輪に至ってはなにか、チカラまかせになにか硬い物で叩いたようなつぶれた感じになっていて。前輪、後輪共に自転車の鍵が壊されていたのです。鍵を開ける鍵穴もつぶされているので、鍵は施錠された状態のまま。鍵を開けることはできませんでした。横並びに止めてあった友人の自転車も同じ。鍵が壊されていたのです。自転車は盗まれてはいなかったのですが、前輪も後輪も動かせない。この状態では自転車を乗って帰る訳にはいきません。当時携帯電話も普及していない時代。動かせない自転車を前にどうしようもなくなってしまって、友人は、公衆電話で父親に電話をして迎えにきてもらい、事情を説明して自転車を2台分のせられる軽トラで自転車を運んでもらうことにしました。一度途中で知り合いの自転車屋さんに預けて。鍵を直してもらったのは次の日でした。しかし次の日から友人と私は、自転車の鍵をチェーンタイプの取り外せるものに交換することに。そしてその事件以来、いくら駐輪場があっても、自転車で出かける際はできるだけ有料駐輪場を選んで、鍵は取り外しがしやすいチェーンタイプのものだけかけておくようになりました。