20代前半の頃。
ウインタースポーツが好きな自分は。
趣味で色々なスキー場に遊びに出かけていました。
それは長野の白馬に行ったときに起こりました。
準備をするのにあまり更衣室などを利用しなかった自分は。
その日も車の後部座席を利用して準備をしていました。
準備が終わり後部座席を閉めるとき。
今ではあまり使わない方法なのですが。
扉を閉めるときに鍵を使わずに。
ロックをかけたまま閉める方法があり。
それを使って後部座席を閉めて遊びに行ったのです。
その時は運転席には用事はなく。
スキーをするための準備は整っていたので、そのまま遊びに行きました。
2時間ほど滑ってお昼になった頃。
車の中に準備していた、キャンプ道具でお昼を作ろうと思い。
車に戻った時に自分が鍵を持っていないことに気づきました。
慌てて、扉を開けようとするも当然どのドアも鍵は閉まっていました。
落ち着いて考えられる今なら色々と方法が思い浮かぶのですが。
あの頃はまだ若く、免許も取り立てでしたし。
焦りすぎてしまって、トラブルに上手に対処できませんでした。
携帯は持っていましたが、まだ携帯電話自体が出たばかりで。
本当にただの携帯電話としての能力しかなく。
何かを調べるなんて能力は持っていませんでした。
両親に電話をして、相談するという選択肢もあったはずなのですが。
それすらも考えられないほど、一杯一杯だった事は覚えています。
無理やりドアを開けようとしたり、窓を割ろうと画策してみたり。
今考えるとなんて無茶な事をしようとしたんだろうと思います。
とはいえ、車が大切だったので無茶もできずに途方にくれていると。
隣に泊めていた家族連れの方が声をかけてくれました。
車の中に鍵を入れたまま、鍵を閉めてしまったことを伝えると。
自分の車に乗っているロードサービスの書類を確認して。
電話番号を調べてくれたのです。
そのあとはトントン拍子で進みました。
十分ほどでサービスの方が到着して、車を調べてくれたのですが。
「これならすぐ開きますよ」言ってくれて。
窓の隙間から平べったいハンガーのようなものを差し入れると。
それを動かして、ある場所で引き上げると鍵が開きました。
目の前で鍵が開く瞬間を見させてもらいましたが。
そのときの安堵感は今でも忘れられません。
あの頃は保険に無料でやってくれるようなプランはなく。
あったとしても加入しているわけもなく。
作業量は有料でしたが、スキー場まで出張してくれたにもかかわらず
金額は1万円を超えずに安堵しました。
業者の方とご家族にもお礼を言って、またスキー場に戻りました。
こう見えて、スキーのインストラクターでしたので。
スキー場で子供たちにスキーを教えてるご家族を見て
帰るまでの時間、少しだけその子供たちにスキーを教えたのがいい思い出です。